中学生の時、初めて『太宰治』を読みましたが余り好印象は持てませんでした。
『走れメロス』を読んだのは教科書だったかな?
その後も『人間失格』やら『斜陽』やら手当たり次第に読みましたが、私的にはイマイチのめり込む程の事は無かった様に思います。
それでも『金木』に来たなら『斜陽館』は外せないと思い、彼の地に足を運んでみました。
『斜陽館』迄の道すがら、『旧島津家新座敷』と銘打たれた看板が出ていました。
この家に暮らし、数々の作品を書き上げたとか。でもそれだけで入場料¥500
庭から見る限り普通の民家。この後『斜陽館』に行くからパス。
『斜陽館』は思った以上に大きくて立派でした。
此れが『太宰治=津島修治』の実家です。父は津軽の豪商で在ると共に『貴族院議員』その権力と資金力は相当なものだったのでしょう。
そうか『太宰文学』に今一ピンと来なかったのは、彼が『ブルジョワ階級』の出身だったから。女性と問題を起しても、自殺未遂を繰り返しても金の力で何とかしちゃったのか……
明治時代に活躍した作家の多くは『私小説』として自身の体験を書きしたためる作品が多いようですが、温泉に長逗留したり(有島武郎=城崎にて)とか、秤屋の小僧に鱈腹寿司を奢る(志賀直哉=小僧の神様)などのように『富裕層』の題材が多いように感じていました。
それも其の筈、若い頃を東京の大学で学ぶには親に資金力が無ければ到底無理な話です。親が『権力者』や『資産家』で無ければ仕送りを貰って学生生活をエンジョイなんて到底できる筈在りません。プロレタリアートの私とは格差を感じる(=ひがみ)から共感を呼べないのかも。
※此処で入り口前を独占し長時間記念撮影をして他の人の通行を妨げていた中年女性グループ。どけ! 邪魔だ‼ 気を使えないなら来るな(怒)
『津軽三味線会館』との共通券 大人¥1000
受付の在る土間だけで、もう我が家より広い……
一番手前の部屋でこの広さ。襖を取っ払えば「どんだけ~」
竈門が在るから炊事場でしょうか。
此処で履き物を脱いで座敷に向かいます。
『螺鈿細工の衝立』や豪華絢爛な『仏壇』 幾つ部屋が在るんだろう?
しかも『太宰治』が帰郷すると、別邸を買い与えてるんですから。
此処で太宰治が産まれました。日本語・英語・中国語・韓国語。
今ならスマホの翻訳機能で一発ですけど。 part2へ続きます。